片美濃囲いをマスター! 片美濃囲いの手順と23種類の崩し方(攻め方)

片美濃囲い:崩し方(攻め方)の4つのパターン片美濃囲い

片美濃囲いの「特徴」「手順」「崩し方(攻め方)」をまとめています。

将棋の初心者の方にとっては、まずは片美濃囲いの基本的な組み方の手順が大事です。

片美濃囲いを組めるようになったら、次のステップは相手の片美濃囲いを攻略することです。片美濃崩しは美濃崩しの基本で、美濃囲いの崩し方や高美濃囲いの崩し方にも応用できます。

この記事では、片美濃囲いの崩し方(攻め方)の手筋を全23問の問題形式で解説しています。問題部分は、級位者から三段~四段ぐらいの有段者の方まで参考になると思います。

このページの目次

片美濃囲いとは?(特徴、長所、短所)

片美濃囲い

美濃囲いから5八の金が1枚少なくなった、金銀2枚の囲いです。

美濃系の囲いは、振り飛車の実戦でよく使われます。
その中でも片美濃囲いは、特に中飛車や角交換系の振り飛車の実戦でよく現れます。

中飛車では5八に飛車がいるので、自然に片美濃囲いになります。

また、角交換系の振り飛車で、自陣への角の打ち込みを消すために、左側の金を5八ではなく▲7八金と上がると片美濃囲いになります。

片美濃囲いから、銀冠(片銀冠)、木村美濃などの囲いに発展させることができます。

<片美濃囲いの長所>
金銀2枚の囲いの中では、最もバランスが良い。
囲いを組むのにあまり手数がかからず、組むときの手順も簡単。
玉の移動を含めてたった4~5手で囲いが完成する。

<片美濃囲いの短所>
金銀2枚の囲いであること。金銀3枚の美濃囲いと比べて、堅さでは劣る。
玉のあるマス目に味方の駒の利きがないので、王手に弱い。
角と桂馬のコンビネーションでのコビン攻めに弱い。

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片美濃囲いの手順

片美濃囲いの組み方の手順(その1)

片美濃囲いの手順は(飛車を左に移動させてから)、

▲4八玉→▲3八玉→▲2八玉→▲3八銀(→▲1六歩)

となります。この手順が最も普通で、プロの公式戦でもよく現れる組み方です。

最初に、▲4八玉→▲3八玉→▲2八玉(途中図)と玉を2八まで移動させます。

片美濃囲いの手順1(途中図)

途中図から▲3八銀と銀をまっすぐ上がると片美濃囲いの完成です。さらに、端歩の▲1六歩を突くと、玉の逃げ道が広くなります。

下図が片美濃囲いの完成図で、端歩を突くと5手、端歩なしだと4手で完成します。

片美濃囲い

ちなみに、途中図の局面から、片美濃囲いではなく穴熊囲い金美濃など別の囲いを選ぶこともできます。

<「手順その1」のまとめ>
片美濃囲いの普通の組み方の手順で、初心者の方にもオススメです。
プロの公式戦でもよく見られる手順です。
▲2八玉の局面から穴熊囲いや金美濃など別の囲いも選べます。

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片美濃囲いの組み方の手順(その2)

片美濃囲いを作るもう一つの手順は(飛車を左に移動させてから)、

▲4八玉→▲3八銀→▲3九玉→▲2八玉(→▲1六歩)

となります。

最初の▲4八玉までは「手順その1」と同じです。次に、▲3八玉ではなく▲3八銀(途中図)と上がります。

片美濃囲いの手順2(途中図)

「手順その2」では、片美濃囲いの金銀の骨格を先に作って、その後で玉が入城します。

途中図から、▲3九玉→▲2八玉とジグザグに玉を移動させて、2八の地点に入城させれば片美濃囲いの完成です。さらに、▲1六歩と端歩を突くと、玉の逃げ道が広くなります。

先に▲3八銀として片美濃囲いの金銀の形を決めてしまうので、後から穴熊囲いなどには変更できません。ただし、この組み方の場合は、玉を2八まで入城せずに▲3九玉型で戦うこともできます。

途中図では、角交換をすると△2八角と打ち込まれるスキがあります。角道オープン型の振り飛車では注意が必要です。

<「手順その2」のまとめ>
やや上級者向けの組み方です。
玉を2八まで入城せずに、▲3九玉型のままでも戦えます。
途中で△2八角の打ち込みのスキができるので、角交換には要注意です。

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片美濃囲いの崩し方(攻め方)のポイント

片美濃囲い:崩し方(攻め方)の4つのパターン

片美濃囲いの崩し方(攻め方)には、大きなポイントが2つあります。

一つ目は、片美濃囲いの崩し方には、次のような4つのパターンがあるということです。

・横からの攻め(上図の水色のエリア)
・コビン攻め(
・端攻め(オレンジ
・玉頭攻め(黄緑

この大枠をつかんでおくと、攻めのパターンを理解しやすくなります。

片美濃囲いは王手に弱い

二つ目のポイントは、片美濃囲いは王手に弱いということです。

玉のある8二のマス目に守備駒の利きがないので、王手をかけて玉が逃げた場合、8二の地点に駒を打ってさらに王手をかけることができます。このように、連続して王手がかかる形になりやすく、そのまま一気に攻め切れることも多いです。

片美濃囲いを攻める時のコツは、王手をかけられる形にすることです。

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横からの攻め

片美濃囲いの急所(横からの攻め)

片美濃囲いを横から攻める時は、7一の地点が急所となります(上図の水色のマス目)。▲7一銀あるいは▲7一角が王手になるからです。

ただし、7一の地点は△6一金が守っているので、①7一の地点に攻め駒の利きを集中させるか、あるいは②△6一金を無力化する必要があります。

上図は①のパターンで、▲2一飛の間接的な利きと▲4四角の利きが7一の地点に集中しています。上図では▲7一銀△同金▲同角成△9二玉▲8二金までの即詰みがあります。

片美濃囲いでは、玉のある8二の地点に守備駒の利きがありません。7一の地点を制して王手をかけて、玉が逃げる形になると、8二の地点も制することができます。上図の例題では、△9二玉と逃げたときに▲8二金の王手ができるので即詰みとなります。

②のパターンは問題編でご紹介します。

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コビン攻め

コビン攻めも急所

コビン攻め(斜めからの攻め)も、片美濃囲いへの効果的な攻め方です。

「コビン」とは、玉の斜め上のマス目のことを言います。片美濃囲いの場合は、7三の地点が玉のコビンです。そして、コビンの一つ下の7四のマス目も、攻める時のポイントになります。すなわち、上図の赤マスの7三と7四の地点が、コビン攻めの急所になります。

たとえば、上図のように▲3七角のにらみがある場合、▲7四歩と突かれるだけで後手は受けづらいです。角のにらみで△同歩とは取れないですし、放置すると▲7三歩成△同銀(または△同桂)▲7四歩(下図)の攻めが非常に厳しいです。

角のラインは受けづらい

上図から△7二歩と耐えても、▲7三歩成△同歩▲7四歩(下図)のおかわりがあります。

何度も▲7四歩がある

このように、角のにらみは強烈で、歩だけでどんどん守備駒を取られてしまいます。

片美濃囲いのコビン(7三の地点)は、玉・銀・桂馬の3枚で守っています。しかし、コビン攻めが筋に入ると、守備駒の数に関係なく攻めが決まることがあります。

また角のラインを生かした有名な手筋として、角と桂馬のコンビネーションで、片美濃囲いの玉にいきなり王手をかける攻め方もあります。こちらは、この後の問題編で具体的な攻め筋をご紹介します。

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端攻め

端も片美濃囲いの弱点

端攻めも片美濃囲いに対する効果的な攻め方です。美濃囲い、高美濃囲いなどに対してもそのまま応用が効きます。

片美濃囲いの端は、桂馬と香車が守っています。しかし、桂香は後ろに戻れない駒なので、守備にはもろさがあります。端攻めの手筋を知っていると、少ない戦力でも攻略しやすいです。

端攻めの場合でも、王手をかけることが攻め方のコツです。たとえば、▲9四桂の王手が実現するように端攻めの手順を組み立てます。

上図の例題では、▲9五歩△同歩▲9二歩△同香▲9三歩△同香▲9四歩△同香▲8六桂(下図)が端攻めの手筋です。少々長い手順ですが、要するに守りの香車をつり上げて、▲8六桂→▲9四桂の王手を実現させることが狙いです。

▲9四桂の王手を狙う

上図の▲8六桂の筋があるので、端攻めで最も活躍しやすい駒は桂馬です。桂馬と歩が何枚かあれば、端攻めが成立する場合が多いです。

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玉頭攻め

玉頭の8三の地点も急所

片美濃囲いの玉頭(8三の地点で、上図の黄緑のマス目)を守っているのは、玉と銀の2枚のみです。△6一金などの他の守備駒が、玉頭の守りに使いづらいのが片美濃囲いの弱点です。

片美濃囲いへの玉頭攻めは、単純な数の攻めでも有効な場合が多いです。また、囲い崩しの手筋を使ったさまざまな攻め筋もあります。

上図の例題では、飛車・銀・香車の3枚の攻め駒で、玉頭の8筋に狙いを定めています。一方で、8三の地点を守っているのは玉と銀の2枚だけなので、単純な数の攻めが成立します。

具体的には、上図から▲8四歩△同歩▲同銀(下図)となると、既に8三の地点が受からなくなっています。下図から△8三歩と受けようとしても守備駒の数が足りていないので、▲同銀成△同銀▲同香成で8筋を突破できます。

8三の地点が受からない

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片美濃囲いの崩し方(攻め方)のまとめ

以上のように、片美濃囲いに対する攻め方は、①横からの攻め、②コビン攻め、③端攻め、④玉頭攻めの4種類があります。いずれの場合でも、王手をかけられる形にするのが、片美濃囲いの攻め方のコツです。

具体的な攻め方には、さまざまなバリエーションがあります。多くの問題を解いて覚えることが棋力向上への近道です。

以下では、片美濃崩しの手筋を問題形式でご紹介しています。

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片美濃崩しの手筋(全23問)

片美濃崩しの手筋を、全23問の問題形式で解説しています。

ヒント・解答・解説がすぐに見える位置にあると気になる方は、問題だけをまとめた場所がありますので、そちらからご覧ください。

横からの攻め①

<問題1>
片美濃囲いの崩し方①

<ヒント>
片美濃囲いを横から攻めるときの急所は7一の地点です。

<答え>

正解:▲7一銀(正解図)

片美濃囲いの崩し方①(正解図)

▲7一銀の王手が正解です。これに対して、①△9二玉なら▲8二金で詰みですし、②△同金▲同角成△9二玉▲8二金(詰め上がり図)でも即詰みです。

片美濃囲いの崩し方①(詰め上がり図)

最初の問題は、7一の地点に攻め駒の利きを集中させるパターンでした。

問題図では、一段飛車(▲2一飛)と▲4四角が、片美濃囲いの急所の7一の地点をにらんでいます。飛車と角は△6一金の守備範囲外から7一の地点に利かすことができるので、片美濃囲いを横から攻める時にとても役立ちます。

先手の攻め駒は、▲2一飛の間接的な利きと▲4四角の斜めのラインで、合計2枚の駒が7一の地点に利いています。一方、後手は△8二玉と△6一金の2枚の駒が7一の地点に利いています。攻め駒の数と守り駒の数が2対2なので、さらに▲7一銀と打ち込めば3対2の「数の攻め」で7一の地点を制することができます。

このように、片美濃囲いを横から攻めるときは、7一の地点に攻め駒の利きを集中させるのが基本です。7一の地点を攻めると△7二銀が受けにあまり働かないので、効果的な攻めになる場合が多いです。

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横からの攻め②

<問題2>
片美濃囲いの崩し方②

<ヒント>
守りの要である△6一金を無力化します。

<答え>

正解手順:▲6二銀△同金▲7一角△9二玉▲6二角成(成功図)

片美濃囲いの崩し方②(成功図)

片美濃囲いの守りの要である△6一金を無力化させるパターンです。

前問とは違って今度は▲4四角がいなくて、盤上には一段飛車(▲2一飛)のみです。この場合でも非常に厳しい攻め筋があります。

片美濃囲いの崩し方②(途中図)

問題図で▲6二銀(途中図)の捨て駒が正解です。△同金と取らせると、金がうわずって7一の地点への利きがなくなります。すると急所の▲7一角を打つことができます。

▲7一角が両取りになるように、6二の地点に守りの金をおびき出すのが基本です。▲6二角成と金を取った成功図では、後手に適当な受けがありません。

この攻め筋は、持ち駒が①角銀だけではなく、②銀銀、③金銀、④角金などでも成立します。「7一に打つための斜め後ろに利く駒(角か銀)」が1枚と、「6二に打つための金駒(金か銀)」が1枚の組み合わせです。

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横からの攻め③

<問題3>
片美濃囲いの崩し方③

<ヒント>
後手の持ち駒に歩があるので、受けられたときの攻め方を考えてください。
有段者の方は、大駒を渡さないで攻め切ってください。

<答え>

正解手順:▲6二金△5一歩▲同飛成(正解図1)
その他の正解手順:▲6二金△5一歩▲6一金△同銀▲5一飛成(正解図2)

片美濃囲いの崩し方③(正解図1)

初手の▲6二金に対して△同金なら前問と同じ筋で、以下▲7一角△9二玉▲6二角成で攻めが成功します。

▲6二金に△5一歩と底歩を打たれた場合は、正解図1のように▲同飛成と取ってしまうのが明快です。以下、△同金▲7一角△9二玉▲7二金(成功図)で後手玉に必死がかかります。まずは、この攻め方を覚えておけば十分です。

片美濃囲いの崩し方③(成功図)

ただし、上図の攻め方だと後手に飛車を渡します。飛車を渡せない場合は、△5一歩に対して▲6一金△同銀▲5一飛成(正解図2)と攻める順が有力です。こちらの手順でも寄せ切ることができますが、正解図1の手順と比べると変化が多くなります。

片美濃囲いの崩し方③(正解図2)

正解図2からは△6二金や△7一金などの受けが考えられます。

△6二金なら▲5二金(変化図1)の攻めが有力です。▲5二金に対して、①△同銀なら▲6二龍以下の詰み、②△同金なら▲6一龍が詰めろで以下△7二金と受けても▲5二龍と金を取った手がまた詰めろ、③△7二玉なら▲6二金△同銀▲6一角でよく、④手抜きなら次に▲6一金でも▲6二金でも詰めろになります。

片美濃囲いの崩し方③(変化図1)

正解図2から△7一金(変化図2)の場合は、角を渡しても大丈夫なら▲5三角が分かりやすいです。次に▲7一角成△同玉▲6二金△8二玉▲6一龍の詰めろが狙いです。

片美濃囲いの崩し方③(変化図2)

変化図2で角を渡せない場合は▲4二龍が有力です。▲4二龍に対して、①△5二歩なら▲5三歩が意外と速い攻め、②△7二銀なら▲5三角△6一金▲6二金、③△6二銀なら▲5二金、④△9三玉なら▲5三角などがあります。

このように、問題図から飛車も角も渡さずに攻めようとすると変化がやや複雑になりますが、調べてみるとどうやら攻め切ることができそうです。

逆に後手の立場としては、飛車も角も渡せないような状況にしておくと、やや難解な局面を渡すことができます。

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横からの攻め④

<問題4>
片美濃囲いの崩し方④

<ヒント>
後手陣の△6四歩型に注目します。

<答え>

正解:▲6三香(正解図)

片美濃囲いの崩し方④(正解図)

正解図の▲6三香で後手は受けに困っています。△同銀なら▲6一飛成が厳しいですし、△7一金(途中図)なら有力な攻め筋がいくつかあります。

片美濃囲いの崩し方④(途中図)

途中図から、①▲6二香成△同金▲7一銀△9二玉▲6二銀成(変化図1)の攻め方は有力です。駒得をしながらの自然な攻めで、相手に渡す駒も香車のみです。ただし、変化図1の局面は詰めろではないので、そこだけは注意が必要です。

ちなみに、もし問題図で▲2一飛の代わりに▲4一龍だったとすると、(▲4一龍型の)変化図1で▲8二金△同玉▲7二成銀△同玉▲5二竜以下の詰み筋があります。

片美濃囲いの崩し方④(変化図1)

途中図から、②▲6二銀(変化図2)の攻めも有力です。以下△同金▲同香成で受けが難しい形になります。この攻め方だと、相手に銀の持ち駒を渡してしまいますが、詰めろの連続で寄せられるのがメリットです。

片美濃囲いの崩し方④(変化図2)

途中図では、③▲同飛成△同玉▲6二金△8二玉▲7一銀△9二玉▲7二金(変化図3)と、いきなり飛車を切ってしまう攻め筋もあります。銀は渡せないけれど、飛車なら大丈夫という場合なら有力です。

片美濃囲いの崩し方④(変化図3)

途中図では、有力な攻め方がいくつもあってどれでも良さそうですが、自玉の安全度や渡せる駒を考えて攻め方を選ぶことが大事です。

問題図に戻って、△6四歩型の片美濃囲いは▲6三香の筋があるので、横からの攻めに対してやや弱体化しています。また持ち駒によっては、▲6三桂と打って7一の地点を狙う攻め筋もあります。片美濃囲いの6三の空間には、桂香を打つと効果的な場合が多いので覚えておくと役立ちます。

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横からの攻め⑤

<問題5>
片美濃囲いの崩し方⑤

<ヒント>
前問との違いは飛車の位置です。二段飛車でも厳しい攻めがあります。

<答え>

正解:▲6三香(正解図)

片美濃囲いの崩し方⑤(正解図)

以下、△7一金なら▲6二銀が詰めろ、△5一金なら▲6二香成が詰めろで攻めが続きます。二段飛車のにらみで、正解図の▲6三香を△同銀と取れないのがポイントです。

持ち駒が「銀香」の場合は、前問の一段飛車でも、本問の二段飛車でも厳しい攻めがあります。ただし、やはり6三に香車を打つ空間がないと攻めが成立しません。同じ片美濃囲いでも、わずかな歩の形の違いが大きな差を生むという例です。

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横からの攻め⑥

<問題6>
片美濃囲いの崩し方⑥

<ヒント>
三手目に気付きにくい好手があります。

<答え>

正解手順:▲6二香△7一金▲5三角(正解図)

片美濃囲いの崩し方⑥(正解図)

初手は▲6二香で、以下△同金なら▲7一角△9二玉▲6二角成があるので、▲6二香に対しては△7一金とかわします。

三手目に、香車のかげに▲5三角(正解図)と打つ手が気付きにくい好手で、片美濃崩しの手筋として非常に有名な攻め方です。

正解図で実は後手玉が詰めろとなっており、次に▲7一龍△同玉▲6一香成(途中図)△8二玉▲7一角成△9二玉▲8二金△9三玉▲7二金△8四玉▲7五銀(詰め上がり図)までの詰みがあります。

片美濃囲いの崩し方⑥(途中図)

途中図での▲6一香成の両王手がポイントで、△同玉と取れば▲6二金の頭金で詰んでしまうという仕組みです。

片美濃囲いの崩し方⑥(詰め上がり図)

正解手順の攻めは非常に受けづらいです。正解図から後手が受けるなら△6二金▲同角成△6一香という頑張りはありますが、以下▲同馬△同銀▲同龍の詰めろで受けが困難です。

なお、もしも先手の龍が▲4一龍ではなく▲2一龍などの場合は、初手の▲6二香に対して△7一金ではなく△5二金(参考図)とかわした方が粘りがあります。しかし、①▲7一角△9二玉を決めてから▲4一龍で金を狙う手や、②▲6一香成として次に▲7一角や▲6二成香を狙う筋、などがあるので先手の攻めが続く形です。

片美濃囲いの崩し方⑥(参考図)

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コビン攻め①

<問題7>
片美濃囲いの崩し方⑦

<ヒント>
3手詰めです。

<答え>

正解手順:▲7四桂△7一玉▲8二金(詰め上がり図)までの即詰みです。

片美濃囲いの崩し方⑦(詰め上がり図)

桂馬を活用した3手詰です。初手の▲7四桂は、8二の玉に王手をするのと同時に、6二の逃げ道をふさいでいます。片美濃囲い(美濃囲い)に対する▲7四桂は急所中の急所の筋です。

片美濃囲いは△7三桂と跳ねると囲いが弱体化します。△7四歩の守りがある場合は、▲8六桂(参考図)と控えて打って、次の▲7四桂を狙うのも実戦でよく現れる手筋です。

片美濃囲いの崩し方⑦(参考図)

ただし、7三の地点に歩がある普通の片美濃囲いに対しては、▲7四桂を△同歩と取られてしまいます。したがって、本問のような筋を実現するためには工夫が必要です。

その工夫については次問以降で現れます。

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コビン攻め②

<問題8>
片美濃囲いの崩し方⑧

<ヒント>
角と桂馬のコンビネーションの手筋で、後手玉に詰みがあります。

<答え>

正解手順:▲7四桂△9二玉▲8二金(詰め上がり図)までの3手詰みです。

片美濃囲いの崩し方⑧(詰め上がり図)

片美濃崩し(美濃崩し)の最も代表的な攻め方の一つです。

初手▲7四桂の王手が正解です。7三の歩で取られてしまいそうですが、5五角のにらみで▲7四桂を△同歩と取れないのがポイントです(△同歩とすると角で玉を取られてしまいます。)

▲7四桂に対して、△9二玉でも△7一玉でも▲8二金までの即詰みです。△7一玉の場合は、▲4四角でも詰みとなります。

このように、角と桂馬のコンビネーションは片美濃崩しの強烈な手筋です。片美濃囲いの金銀には触らずに、桂馬で王手をかけて一気に寄せることができます。

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コビン攻め③

<問題9>
片美濃囲いの崩し方⑨

<ヒント>
後手玉に必死をかけることができます。

<答え>

正解手順:▲7四桂△9二玉▲8二金△同金▲7一角(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑨(成功図)

前問のような▲7四桂△9二玉▲8二金の筋を警戒して、後手が△7一金で8二の地点を強化してきた場合の攻め方です。

成功図の▲7一角で、後手玉には必死がかかっています。次の▲8二角成の詰みを防ぐ手段がありません。△7四歩と桂馬をはずしても、5五角の利きが8二まで通ってくるので▲8二角成までの詰みとなります。

このように、後手の△7一金の受けに対しても攻め切る順があります。ただし、金の持ち駒を渡せない場合は、正解手順の攻めができません。その場合に、問題図から▲7四桂△9二玉▲5三角(変化図)という攻めは有力です。

片美濃囲いの崩し方⑨(変化図)

変化図は詰めろではありませんが、次の▲7一角成の必死を狙っています。△7四歩と桂馬を取られても、5五角の利きが通るので▲7一角成でやはり必死となります。

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コビン攻め④

<問題10>
片美濃囲いの崩し方⑩

<ヒント>
王手飛車が狙い筋ですが、手順前後には要注意です。

<答え>

正解手順:▲7四桂△同歩▲5五角(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑩(成功図)

問題図では、いきなり▲7四桂と打つ手があります。△同歩と取らせて▲5五角(成功図)の王手飛車が実現します。▲7四桂に対して△同歩以外なら、▲8二金で即詰みです。

片美濃囲いに対して角と桂馬の持ち駒があるときは、▲7四桂から両取りの狙いがあります。この手筋は、盤面に角がなくてもいきなり成立するので要注意です。角のラインに浮き駒がないかどうか、常に気を配る必要があります。

ただし、先に▲5五角を打つのは手順前後で失敗します。▲5五角△2四飛(失敗図)で飛車の横利きを利用されて受けられて、▲7四桂には△同飛と取られてしまいます。

片美濃囲いの崩し方⑩(失敗図)

ちなみに、下の参考図(△3四歩に注目)のように飛車の横利きで受けられない場合は、先に▲5五角と打つ方が勝ります。なぜなら桂馬を渡さないで済むからです。▲7四桂△同歩▲5五角だと飛桂交換ですが、先に▲5五角と打てば飛車をタダ取りできます。

片美濃囲いの崩し方⑩(参考図)

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コビン攻め⑤

<問題11>
片美濃囲いの崩し方⑪

<ヒント>
長手数ですが即詰みがあります。最初の3手の発見が大事です。

<答え>

正解手順:▲7四桂打△同歩▲同桂(正解図)

片美濃囲いの崩し方⑪(正解図)

▲7四桂打△同歩▲同桂(正解図)が継ぎ桂の手筋です。以下、即詰みがあります。

正解図から△9二玉▲9三銀△同玉▲8二角△9二玉▲9一角成△9三玉▲8二馬△8四玉▲7五金(詰め上がり図)までの詰みです。

片美濃囲いの崩し方⑪(詰め上がり図)

正解図で△7三玉から上部に脱出しようとしても、▲8二角△7四玉▲7五金までの即詰みです。▲8二角で6四からの脱出ルートをふさげるのがポイントです。

ちなみに、持ち駒は「角金桂香」などでも同じ手順で詰みがあります。

▲7四桂の王手の筋で片美濃囲いを攻めるテクニックは、次の3パターンにまとめることができます。

①角のにらみで▲7四桂を取れないようにする。(問題8問題9
②▲7四桂から両取りをかける。(問題10
③▲7四桂△同歩▲同桂の継ぎ桂の手筋。(本問)

これらの3種類のパターンで覚えておくと、片美濃囲い(美濃囲い)に対する▲7四桂の攻め筋を理解しやすくなります。

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端攻め①

<問題12>
片美濃囲いの崩し方⑫

<ヒント>
持ち駒をすべて使って端の香車を狙います。

<答え>

正解手順:▲9五歩△同歩▲9二歩△同香▲9三歩△同香▲9四歩△同香▲8六桂(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑫(成功図)

端攻めで一番効果的な駒は桂馬です。

9四の地点まで守りの香車をおびき寄せてからの▲8六桂が端攻めの基本手筋です。次の▲9四桂が、香車を取りながらの王手で非常に厳しい狙いとなります。分かっていても後手には適当な受けの手段がありません。

なお、6六の角が9三の地点に利いていないと、▲9二歩や▲9三歩に対して△同玉と頑張ることができます。後手は怖い形ですが、当面の駒損や囲いの崩壊は避けられます。

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端攻め②

<問題13>
片美濃囲いの崩し方⑬

<ヒント>
「桂先の銀」の受けの手筋に要注意です。

<答え>

正解手順:▲9五歩△同歩▲9三歩△同香▲8六桂△8五銀▲7七桂△8六銀▲同歩(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑬(成功図)

前問と盤面は全く同じですが、互いの持ち駒が違います。先手は歩の枚数が1枚少なく、後手は持ち駒の銀を守りに使えます。前問よりも攻めの条件が悪いので、先手の攻め方に工夫が求められます。

端歩を突き捨てた後、▲9二歩と叩くと歩の枚数が足りなくなるので、▲9三歩と垂らして歩を節約するのが最初のポイントです。

次に、▲9四歩と叩く前に、▲8六桂(途中図1)を先に打つのが急所です。

片美濃囲いの崩し方⑬(途中図1)

後手は△8五銀の「桂先の銀」で受けますが、▲7七桂(途中図2)と自陣の桂馬を攻めに活用するのが狙いの一手です。

片美濃囲いの崩し方⑬(途中図2)

銀が逃げると▲9四歩が厳しいので、△8六銀と桂馬を食いちぎるのが最善の受けです。

成功図では、銀桂交換の駒得が一つの成果です。さらに、次の▲8五桂が厳しい狙いとして残っています。

手順中の▲8六桂の前に▲9四歩の叩きを入れていると、成功図まで進んだときに▲8五桂が香車に当たらないので攻めが甘くなります。

本問のように、桂馬1枚と歩2枚があれば、片美濃囲い(美濃囲い、高美濃囲い)への端攻めは成立する場合が多いです。

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端攻め③

<問題14>
片美濃囲いの崩し方⑭

<ヒント>
7一からの逃走ルートがふさがれていると、逆側からの攻めが非常に速くなります。

<答え>

正解手順:▲9五歩△同歩▲9三歩(正解図)

片美濃囲いの崩し方⑭(正解図)

端攻めの基本的な手筋としては前問と同じで、端歩を突き捨ててから▲9三歩と垂らします。注目して欲しいのは、正解図の▲9三歩が詰めろになっていることです。

後手が放置すると、▲9四桂△9三玉▲8二銀△9四玉▲9五香△同玉▲8六角成△8四玉▲8五金(詰め上がり図)までの詰みがあります。

片美濃囲いの崩し方⑭(詰め上がり図)

正解図の▲9三歩に対して、△同香▲9四歩△同香▲8六桂(成功図)と進んだ局面も、次に▲9四桂からの詰めろになっています。こうなると端攻めが成功しています。

片美濃囲いの崩し方⑭(成功図)

このように、片美濃囲い(美濃囲い、高美濃囲い)に対する端攻めは、非常にスピード感があります。特に、玉が7一に逃げられない場合は、いきなり詰めろがかかることがあります。

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端攻め④

<問題15>
片美濃囲いの崩し方⑮

<ヒント>
持ち駒に桂馬はありませんが、自陣の桂馬を活用できます。

<答え>

正解手順:▲9四歩△同歩▲9三歩△同香▲8五桂(正解図)

片美濃囲いの崩し方⑮(正解図)

角と桂馬で9三の地点を狙います。正解図では、次に▲9三桂成△同桂▲9四香の攻めがあり、端攻めが成立しています。すぐに端が破れる形ではありませんが、一定の成果を上げています。

正解図から後手が端を放置した場合の一例として、▲9三桂成△同桂▲9四香△9二歩▲9九香△8一桂(変化図1)という展開が考えられます。変化図1では、いつでも桂馬を手に入れられますし、持ち駒が入れば▲9三香成△同歩▲同香成△同桂▲9四桂などの攻めが厳しくなります。

片美濃囲いの崩し方⑮(変化図1)

後手としては、正解図から△8四歩▲同角△8三銀▲6六角△8四歩▲9三桂成△同桂(変化図2)のような受けを選ぶことも考えられます。金銀の連結がなくなって陣形はかなり乱れますが、△8四歩→△8三銀が受けの手筋で、守りの銀を端の応援に行かせることができます。

片美濃囲いの崩し方⑮(変化図2)

これまでの問題では、持ち駒の桂馬が端攻めの鍵となっていました。しかし、持ち駒に桂馬がない場合でも、端歩を突き越していれば、自陣の桂馬を活用した端攻めが可能です。端歩を突き越していると、最後の▲8五桂に対して△9四香の受け方ができないのがポイントです。

ちなみに、先手の持ち駒に歩がない場合でも、問題図から単に▲8五桂と跳ねて、次に▲9三桂成を狙う攻め筋は有力です。特に、後手が歩切れの場合は受けづらい攻め方です。

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玉頭攻め①

<問題16>
片美濃囲いの崩し方⑯

<ヒント>
「敵の打ちたい所へ打て」の格言通りの攻め方です。

<答え>

正解手順:▲8四歩△同歩▲8三歩△同銀▲8四銀△同銀▲8三歩△同玉▲8四飛(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑯(成功図)

問題図で、単純に▲8四歩△同歩▲同銀と銀を進出させると、△8三歩(失敗図)と受けられて攻めが失敗します。

片美濃囲いの崩し方⑯(失敗図)

「敵の打ちたい所へ打て」で、▲8四歩△同歩に▲8三歩(途中図1)と叩くのが急所の一手です。以下、△同銀▲8四銀と進むと、叩きの歩の効果で銀交換できる形になります。

片美濃囲いの崩し方⑯(途中図1)

途中図1から△8三同銀▲8四銀△同銀(途中図2)の局面で、再度の▲8三歩の叩きが強烈です。以下、△同玉▲8四飛(成功図)で8筋が突破できる形で、先手の攻めは大成功です。

片美濃囲いの崩し方⑯(途中図2)

二度目の▲8三歩を打たずに、途中図2で単に▲同飛と銀を取りかえすと、以下△8三歩と受けられます。攻めの銀と守りの銀を交換しているので、一定の成果は上げていますが、8筋を突破できる正解手順と比べるとはっきりと劣ります。

ちなみに、この問題のポイントは「8四の地点で勝負する」ことです。問題図で、先手の攻め駒(飛車、角、銀)の利きが集まっているのが8四の地点です。二度の▲8三歩の叩きによって、相手の駒を8三までおびき寄せ、8四の地点の数の優位性を生かしています。

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玉頭攻め②

<問題17>
片美濃囲いの崩し方⑰

<ヒント>
持ち駒の角を使って単純な数の攻めを狙います。

<答え>

正解:▲5六角(正解図)

片美濃囲いの崩し方⑰(正解図)

▲5六角の狙いは、次の▲8四歩△同歩▲同銀(成功図)の玉頭攻めです。相振り飛車でよく現れる美濃崩しの理想型の一つです。

片美濃囲いの崩し方⑰(成功図)

8三の地点の守備駒は玉と銀の二枚だけなので、飛車・角・銀の三枚で攻めれば受けがなくなります。成功図以下、△8三歩と受けても▲同銀成△同銀▲同角成(同飛成)で突破されてしまうので、受けになっていません。

数の攻めは単純ですが、単純であるがゆえに受けづらいことも多いです。持ち駒に角があると、筋違い角で玉頭の8三に利かせられるのがポイントです。

前問では、8四の地点に攻め駒の利きが集まっていましたが、本問では8三の地点に攻め駒の利きを集めています。8三はまさに玉頭なので、より直接的で厳しい攻め方です。

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玉頭攻め③

<問題18>
片美濃囲いの崩し方⑱

<ヒント>
手筋を駆使して5五の銀に狙いをつけてください。

<答え>

正解手順:▲8四歩△同歩▲8五歩△同歩▲同飛(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑱(成功図)

十字飛車をにらんで、▲8四歩△同歩▲8五歩の継ぎ歩が正解です。成功図では、王手銀取りが決まっています。

後手としては、▲8四歩か▲8五歩に手抜きをしたいのですが、▲8四歩を手抜くと次に▲8三歩成△同銀▲8四歩△7二銀(変化図)で玉頭に大きな拠点を作られます。

片美濃囲いの崩し方⑱(変化図)

▲8五歩を手抜いても、次に▲8四歩と取り込まれると同じ形になります。ただし、一手の違いがあるので、後手は▲8四歩に手抜くよりも▲8五歩の瞬間に手抜いた方が得です。

しかし、いずれの展開でも先手は大きなポイントを上げることができ、継ぎ歩の攻めは成立しています。

ちなみに、四段目に後手の浮き駒がある場合(△5四銀など)でも▲8四歩と合わせて十字飛車を狙う筋があります。この場合は、持ち駒に歩が1枚あれば成立します。

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コンビネーションの攻め①

<問題19>
片美濃囲いの崩し方⑲

<ヒント>
横からの攻めとコビン攻めのコンビネーションです。

<答え>

正解手順:▲7四桂△9二玉▲6一飛成(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑲(成功図)

コビン攻めの基本手筋の▲7四桂から入ります。△7一玉なら▲4四角でも▲6一飛成でも詰みなので、△9二玉と逃げる一手です。そこで▲6一飛成(成功図)と金を取れば、次に▲8二金と▲7二龍があるので後手玉は受けなしとなります。

この問題では、横からの攻めとコビン攻めを組み合わせて、片美濃囲いを攻略しています。

ちなみに、問題図で単に▲6一飛成(変化図)も有力です。△同銀と取れば▲7四桂と打って、どこへ逃げても▲8二金までの詰みです。

片美濃囲いの崩し方⑲(変化図)

ただし、▲6一飛成を先にする場合、もし▲7四桂からの詰み筋を受けられると、龍取りが残ってしまうので注意が必要です。たとえば、変化図では△8四歩と逃げ道を空けるような手が気になります。

▲7四桂を先にすれば、成功図で▲8二金と▲7二龍の両方が残るので、後手に適当な受けはありません。

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コンビネーションの攻め②

<問題20>
片美濃囲いの崩し方⑳

<ヒント>
横からの攻めと端攻めのコンビネーションです。

<答え>

正解手順:▲9五歩△同歩▲6二香△7一金▲9二歩△同香▲9一銀△同玉▲7一飛成(成功図)

片美濃囲いの崩し方⑳(成功図)

横からの攻めと端攻めのコンビネーションで片美濃囲いを攻略します。

問題図では、▲6二香△同金▲7一銀という横からの攻め筋が見えます。しかし、▲6二香に△7一金(失敗図)とかわされた時に、攻めが息切れしてしまいます。

片美濃囲いの崩し方⑳(失敗図)

正解手順では、先に▲9五歩△同歩と突き捨てて、端に味を付けてから▲6二香を狙います。

同じように△7一金とかわされた時に、あらかじめ端歩を突き捨ててあると、▲9二歩△同香▲9一銀(途中図)の送りの手筋で攻め続けることができます。

片美濃囲いの崩し方⑳(途中図)

途中図から△同玉▲7一飛成(成功図)と金を取って攻めが成功します。以下、△8二銀と受けるしかありませんが、▲7二龍と銀を取りながら自然に攻めが続いて好調です。

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コンビネーションの攻め③

<問題21>
片美濃囲いの崩し方(21)

<ヒント>
前問と同じく、横からの攻めと端攻めのコンビネーションです。

<答え>

正解手順:▲6二香△7一金▲9四桂△同香▲9一銀△同玉▲7一飛成(成功図)

片美濃囲いの崩し方(21)(成功図)

前問と同じ発想の攻め筋ですが、本問の方がスピード感のある攻め方です。

▲6二香△7一金の時に、いきなり▲9四桂(途中図)と王手で跳ねる手が成立します。△同香と取りますが、9一の地点に空間ができるので、▲9一銀の送りの手筋が実現します。

片美濃囲いの崩し方(21)(途中図)

成功図では、次に▲8二金の詰めろと▲7二龍の銀取りの狙いがあります。

問題図の▲8六桂は、片美濃崩し(美濃崩し)で非常に効果的な桂馬です。もしも持ち駒に桂馬があれば▲7四桂打△同歩▲同桂の継ぎ桂の手筋がありますし、本問のような端攻めも狙っています。

通常は歩切れだと端攻めが成立しない場合が多いのですが、本問では横からの攻め(一段飛車の攻め)と組み合わせることによって、いきなりの▲9四桂の筋が実現しています。

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コンビネーションの攻め④

<問題22>
片美濃囲いの崩し方(22)

<ヒント>
コビン攻めと端攻めのコンビネーションです。

<答え>

正解手順:▲7四歩△同歩▲7三歩△同桂▲9三桂成△同香▲9四歩(成功図)

片美濃囲いの崩し方(22)(成功図)

コビン攻めと端攻めのコンビネーションで片美濃囲いを崩します。8五の桂馬がコビンと端の両方に利いているのがポイントです。

最初に▲7四歩△同歩▲7三歩(途中図)でコビンの方から攻めます。▲7四歩の突き捨てによって、6六角の利きが端まで通ることに注目です。

片美濃囲いの崩し方(22)(途中図)

途中図で△7三同桂と取れば、▲同桂成ではなく▲9三桂成で端の方に桂馬を成り込みます。桂馬の跳ね違いの手筋で、△7三同桂と跳ねて弱体化した端を狙います。以下、成功図まで進むと端が完全に破れていて、攻めが成功しています。

後手としては銀桂交換を甘んじて、途中図の▲7三歩に△同銀と取った方がいいかもしれません。駒損の上に陣形がかなり乱れますが、すぐに端を破られることはありません。

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コンビネーションの攻め⑤

<問題23>
片美濃囲いの崩し方(23)

<ヒント>
横からの攻めと玉頭攻めのコンビネーションです。

<答え>

正解:▲8三香成(正解図)
その他の有力手:▲7五桂(変化図)

片美濃囲いの崩し方(23)(正解図)

横からの攻めと玉頭攻めのコンビネーションで片美濃囲いを崩します。▲2一飛が△6一金をにらんでいるので、△7二銀が動けないことがポイントです。

問題図でいきなり▲8三香成(正解図)が成立します。以下、△同玉に▲7五桂(途中図)が厳しい一手です。

片美濃囲いの崩し方(23)(途中図)

途中図で△7四玉なら▲8五銀で詰み、その他の逃げ方で△8二玉以外だと▲6一飛成が詰めろで受けがなくなります。したがって、途中図では△8二玉が最も粘りのある逃げ方です。

△8二玉以下は、▲8三銀△同銀▲同桂成△同玉▲6一飛成(成功図)の攻め方が有力です。成功図から△7二銀と受けても、▲8四銀や▲8四金の送りの手筋から攻め切れます。ただし、銀・桂馬・香車(あるいは、金・桂馬・香車)の3枚の駒を後手に渡すことになります。

片美濃囲いの崩し方(23)(成功図)

ちなみに、問題図で▲7五桂(変化図)と打っておくのも有力です。正解図の▲8三香成よりは一手遅い攻めですが、後手に渡す駒が少なくなるというメリットがあります。すなわち、持ち駒を渡しづらい場合に、▲8三香成よりもリスクが少ない攻め方です。

片美濃囲いの崩し方(23)(変化図)

変化図の▲7五桂に対して△5一歩の底歩なら、▲2二飛成とじっと引いておいて、次の▲8三香成を狙います。後手に歩以外の持ち駒がないと、受けが難しい形です。

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問題だけのまとめ(ヒント・解答・解説なし)

片美濃崩しの問題だけのまとめです。

ヒント・解答・解説がすぐに見える位置にあると気になる方は、こちらをご覧ください。

片美濃囲いの崩し方①

片美濃囲いの崩し方②

片美濃囲いの崩し方③

片美濃囲いの崩し方④

片美濃囲いの崩し方⑤

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片美濃囲いの崩し方⑥

片美濃囲いの崩し方⑦

片美濃囲いの崩し方⑧

片美濃囲いの崩し方⑨

片美濃囲いの崩し方⑩

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片美濃囲いの崩し方⑪

片美濃囲いの崩し方⑫

片美濃囲いの崩し方⑬

片美濃囲いの崩し方⑭

片美濃囲いの崩し方⑮

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片美濃囲いの崩し方⑯

片美濃囲いの崩し方⑰

片美濃囲いの崩し方⑱

片美濃囲いの崩し方⑲

片美濃囲いの崩し方⑳

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片美濃囲いの崩し方(21)

片美濃囲いの崩し方(22)

片美濃囲いの崩し方(23)

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まとめ

美濃崩しの基礎となるのが、片美濃囲いの崩し方です。美濃囲いの崩し方や高美濃囲いの崩し方にも応用できます。

横、コビン、端、玉頭のそれぞれの攻め方にはパターンがあります。将棋が強くなるためには、攻め方のパターンをたくさん覚えることが大事です。